日本の金融行政の特徴


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日本の金融制度は、明治維新後に欧米列強に倣い、富国強兵を目指す形で創設されて発展してきた。すなわち日本の金融制度は、誕生のときから官主導だったのである。

これはヨーロッパの金融制度誕生とは対照をなしている。

ヨーロッパにおいては、各国通貨の両替商の役割を担ったものが、のちに銀行に発展した。商業上の必要性から自然発生的に生まれたもので、近代国家形成のためのシステムとして官主導で金融制度を整備した日本とはこの点で大きく異なっている。

最初から官主導という形をとった日本の金融行政の特徴を表すために使われてきた便利な言葉がある。「護送船団方式」というのがそれだ。

「護送船団」というのはもともと軍事用語で、船団の中で最も遅い船に速度を合わせ、全体の統制を確保しながら進んでいくというものだ。それが日本の特定の業界で、競争力で最も劣っている会社が落伍することなく経営を存続できるよう、行政官庁が自身の持つ許認可権限を駆使してコントロールしていくという意味に使われるようになった。金融はその中で最も護送船団方式が駆使された業界である。

このことが金融自由化を遅らせ、今にいたる日本の金融の諸問題を生み出したことに深く関わっていることを、心に留めておいていただきたい。








三枝
三枝

闘う元銀行支店長・三枝嗣典。関西アーバン銀行で支店長を務め、銀行業務の裏の裏まで知る男。資金調達のお悩み、すべて解決します。

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