バブル経済の誕生2


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金融自由化もまたバブル期に銀行が貸出を急拡大させた要因のひとつだ。

ひとつには預金金利の自由化で、預金を中心とする資金調達の金利が上昇した結果、銀行の利益が減少するということがある。銀行は利益減少をカバーするため、貸し倒れリスクは高いが、高金利で貸せる不動産業への貸出を増やそうとした。

また1980年代初めの外国為替管理法の改正と、1980年代半ばの起債規制の緩和も影響を及ぼした。外債による資金調達が自由化されるとともに、国内での転換社債や新株引き受け権つき社債の発行も自由化されたため、主要企業は社債発行による資金調達を行うようになっていった。

1980年代前半の主要企業の社債発行による資金調達率は8.5%だが、1980年代後半になると17.4%に上昇している。いかに銀行離れが進んだかが見て取れる数字だ。

とくに大きな影響を受けたのは長期信用銀行だ。長期信用銀行は金融債を発行して資金を集め、企業に長期で貸し出す銀行だ。ところが金融自由化によって、長期信用銀行に頼らずとも企業自らが国内外で社債発行を行い、長期資金を調達できるようになってしまった。

その結果、長期信用銀行は優良な借り手を失い、利益を不慣れな不動産融資に求めるようになり、バブル崩壊後に自らの身の破滅を招くこととなった。

日本長期信用銀行と日本債権信用銀行のふたつの長期信用銀行は、大量の負債を抱えて経営が破綻し、98年末にともに国有化されるに至ったのである。








三枝
三枝

闘う元銀行支店長・三枝嗣典。関西アーバン銀行で支店長を務め、銀行業務の裏の裏まで知る男。資金調達のお悩み、すべて解決します。

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